先日HRF PESPECIALの試投をしてきて、正直期待していた飛距離が得られなかったというインプレッションをしました。
そう書くと語弊がありますね、飛ばないリールという意味ではないです。とても良く飛ぶ良いリールです。
-
-
20HRF PE SPECIAL を使ってみた感想を正直にぶっちゃけます。
先日、Amazonほしいものリストよりサプライズプレゼントで頂いたリール、 (プレゼントの経緯については、下の動画を御覧ください) ダイワ 20HRF PE SPECIAL のファーストインプレッショ ...
続きを見る
今回は何故このリールの飛距離にそれ程インパクトを感じなかったのか、考えられる理由を自分なりにまとめてみたいと思います。
これは単純に遠投した時の飛距離の話ですからね。
私の場合、ピッチングで弾道が浮くとか、ノーサミングでキャストが出来るとか、そういう事は全く無視していますので。
そして前提として、これは机上の空論だということです。
あくまでも今までの経験に基づいた考察であり、検証を伴っている訳ではありません。
ちなみにこのリール、海で使う事を考えると巻くPEラインによって色々化ける、
超バーサタイルなスーパーオールマイティなベイトリールだった、ということは最後に付け加えておきますね(・∀・)
これに関しては、また今度別記する予定です。
リールの限界性能を出し切れていないのではないか?
まず前提として、
飛ぶベイトリールと飛ばないベイトリールの差は、バックラッシュしないでルアーの飛行を如何に邪魔する事なく糸を出せるか
の違いであると言えると思います。
また飛ぶリールと言いますが、リールが自らルアーを押し出して飛ばしている訳ではないということを再認識してください。
キャスティング時のリールの役目は、巻いてあるラインを如何に抵抗なくかつバックラッシュさせることなく送り出すことです。
つまりルアーを飛ばす方向とは逆方向に働く抵抗を如何にゼロに近づけるかであって、ルアーを飛ばす方向には決して働かないということです。
ここ重要ですぜ(´ε` )
ベイトリールの遠投性能はスプールの回転性能とブレーキ特性にかかっている
スプールの回転性能は、スプールの重量やバランス、ベアリング性能等からくる、如何に抵抗なくラインを放出するか、の部分ですね。
良く言われるのはスプール重量やベアリング性能だったりしますが、それ以外にもスプールの真円度だったりウェイトバランス、スプール幅とスプール径のアスペクト比だったり色々な要素が関わってくる部分でもあります。
ブレーキ特性や性能は、回りすぎてバックラッシュしようとするスプールに対して、どのタイミングでどの程度の制御を掛けるか、の部分になります。
マグや遠心、DC等色々な方式がありますが、今やどの方式でもかなり追い込まれた特性を出すみたいなので、〇〇だからメッチャ飛ぶというようなことはそれ程無いとは思っています。
Amazonなんかで激安で売られているリールなど、イマイチなブレーキを搭載しているリールもあるっちゃありますけどねw
バックラッシュのし難さと飛距離はどうしても相反する要素ではありますので、私は多少バックラッシュのリスクがあろうとブレーキをどんどん弱めていく傾向があります。
自身のキャスティングにバラつきがあるので、ある時突然やらかしてしまう訳なんですけどねw
ブレーキ0という状態にすることも度々あり、もしかしたらそういう状態ではSVだろうとマグフォースZ?だろうと大差がないのかもしれません。
リールの性能を出し切れているのか?
今売られているベイトリールの多くは、価格の差からくる質感や巻心地、耐久性にこそ差はあれど、私が使う様なミドルクラスのリールであっても相当な性能を持っているということですね。
そしてその性能を十分に発揮させられているかどうかで言えば、私の場合まだまだと言えると思うのです。
多分ですが、私が今どんなリールを使って投げても80m付近に壁があると思うんですね。
ここで言う80mとは、使っているロッドやラインやジグ等のトータルバランスの結果の数値。
ナイロンやフロロを使ったり、他のルアーを使えば当然変わってくるんですが、あくまで飛距離を稼ごうとメタルジグを投げた時の話ですよ。
遠投性能はHRFの方が上のはずなのにTATULAの方が飛んでいた理由
完全なイコールコンディションではなかったにせよ、意外な事に私の試した範囲ではTATULAの方が結果的に飛んでいたように思います。
あくまでPEラインの色からカウントした飛距離ではありますが。
考えられるその原因
そもそもその投げ方で飛ぶのか?ということ
ベイトタックルに限った話ではないんですが、遠投においては如何にルアーに初速をつけて放出できるかに掛かっていると思います。
実はこれに気がついたのはここ1〜2年のことなんですが、いくら遠投性能に優れたリールを使おうと80mしか飛ばないへなちょこキャストでは80mしか飛ばないということです。
当たり前といえば当たり前なんですが、良いリールを使えば、遠投性能に優れたリールを使えば、きっともっと飛ぶだろうという希望は常に胸のどこかにあった様な気がします。
しかし、色々なベイトリールを使ってきて生意気にもインプレッション的な動画を作ったりしてきてフッと思ったのです。
どのリールでも大体飛距離同じじゃね?
そう、私の場合『80m』辺りに一つの壁みたいなのがあって、70〜80mは案外適当に投げてもどんなリールでもロッドでも飛ぶんですね。(メタルジグですよ)
しかしそれ以上の80〜90m、はたまた100mを狙おうとするとなかなか届くようで届かない。
調子がいい時は100超えたりもしますが、いつでもどこでもという数字では無くなってきていると感じているのです。
100m飛ばせる初速で投げて、初めてリールの差が出てくるのではないか。
ということなんですね。
そもそも80m程度しか飛ばないスイングでは、どちらのリールも性能が頭打ちにはなっていなかった。
そういうことだったのではないでしょうか。
そしてその程度のスイングでは、スプールの立ち上がりの良いTATULAの方が有利だったということです。
極端に考えれば分かると思いますが、20mしか飛ばない程度のスイングではどちらのリールも差が出ないですよね?
リールとPEライン無しで投げたらどの程度飛ぶのか?
PEラインには結ばずにリーダーだけにして、すっ飛ばしてみることを考えれば分かりやすいと思います。
5m程のリーダーをスプールに結ばずに巻き取り親指で抑えて投げれば、ほぼスプール回転とは無関係でスッ飛んでいくでしょう。
リール性能は全く無関係になります。
ゴミ投入になるので、実際にはやりませんけどね。
その状態で100mも飛ばないスイングなら、リールという抵抗があってそれを超える事は絶対にないですから。
キャスト切れの経験から、おそらく100m以上は楽勝で飛んでくれてると信じていますが。。。
スイングとロッドの反発力が飛ばす為のモーメントの全て
それでは私のへなちょこキャストは何故80mしか飛ばないのか?
考えられる原因は2つです。多分
- 投げ方
- ロッドの性能
先にも書きましたが、遠投は如何にルアーに初速をつけて放出できるかにかかっています。
それは投げ方やロッドの性能で決まり、ロッドの特性によっても投げ方は変えていく必要がありますよね。
長いロッドが飛ぶよというような単純な話ではありませんよ。
飛ぶと言われるロッドを使うのが近道かも
今回私は、クロスフィールドという廉価版のベイトロッドを使用してテストしてきました。
別に安いロッドが駄目だという話ではなくて、私が使ったロッドはスピニングロッドを改造したXRFC(S)-835M-MBというパックロッドになるのですが、正直このロッドはお世辞にも遠投性能が高いとは言えないロッドになります。
簡単に言えば柔らかく、投げた時の反発力はそれ程でもないんですね。
私なりに色々な投げ方を試してみたつもりですが、結局のところどんな振り方をしても頭打ちが早かったという印象です。
いくら投げる時にロッドにウェイトを乗せて曲がっていても、それを反発する力がロッドになければ意味がないんですね。
よく私が言うウェイトに稼いでもらう、というキャストはロッドに対して重めのルアーをやんわり投げている状態を言います。
ベイトリールの抵抗をルアーウェイトの運動エネルギーで相殺させている状態のことをイメージしてそう言っていますが、この835Mというロッドはそれに近い状態で投げていた状態だったと言わざるを得ません。
最終的にルアーを放出させるのはロッドの反発力です。
私は道具のスペックや性能の差よりも、人間の性能が及ぼす影響の方が大きいという考えですので先に投げ方について語ってきましたが、ロッドの性能ももちろん大きく関わってくるのは間違いありません。
もっとビシッと振り切れるロッドの方が、絶対的な飛距離は出ると確信しています。
手持ちでこれより飛ばせそうなロッドは962MHしかないのですが、このロッドも結構腰砕けになる頭打ちが早いので・・・別のロッド買うしかないですかね?ww
新製品が出る度に、よく見る動画の話
新しいベイトリールが出る度に、YouTube上でよく見られる光景があります。
「これこんなに安いのに、こんなに飛んじゃっていいの?上位機種と変わんないじゃん、メーカーに怒られないかな?」
とかいうやつね。
ハイエンド機種はもちろんのこと、ローエンド機種においても大絶賛されたりしています。よね?
自慢じゃありませんが、多分私が投げたらやっぱり80mだと思うんですよ。
それなりに経験値も溜まってきましたので、もう投げなくても分かっていますw
飛ばしているのは、やっぱりその道のプロですからね〜ww
まとめ
結局のところ、私がインプレッションなどと偉そうに語ること自体がまず誤解を招くということでしょうかw
今回のHRFとTATULAの話で言えば、100m以上飛ばせる様な初速で投げて初めて差が出てくるのではないかと思うんですね。
ただ逆に言えば、TATULA SVTW の遠投性能もそれなりに高いということも間違いありません。
少なくとも私のキャスティングレベルでは、差が出ないのですから。
よく、『TATULA SVTWは遠投向けではない』という世間で言われているようなことを気にしてリール選びで悩んだり、せっかく持っているリールを使おうともせずに新しい他のリールも買おうとしているのであれば、もう一度そのリールを見直してみるのもアリかもしれません。
飛ばないのは本当にそのリールのせい?
もしかしたら・・・かもしれませんよ?w(´ε` )