アブガルシア ロキサーニ パワーシューター(AbuGarcia ROXANI POWERSHOOTER)
ライトショアジギング用にバッチリ合うと思って買ってから、もうかれこれ1年ちょっと使ってきたでしょうか。
その間釣ってきた魚は、
シイラ サゴシ ブリ シーバス タチウオ マゴチ タコ ・・・あと何だっけな?
釣行回数はそれ程多くなかったものの、まあまあ釣ってきたと思います。
そんな1年超の使用を踏まえて、今回はロキサーニパワーシューターのインプレ(使用感レビュー)を愛情たっぷりでお届けしたいと思います。
やっぱりこのリール、大好きですね!(・∀・)
この記事のポイント
- ロキサーニパワーシューターを実際に1年以上使ってみた感想をレビュー
- ライトショアジギングに使ってわかった「良いところ」と「気になる点」
- 耐久性やメンテ性も踏まえて、コスパ的にどうだったか正直に語ります
- 最終的に「買って良かった」と思えるリールだったのか──使い切った今だからこそ書ける本音も
Contents
ロキサーニパワーシューターのインプレ|良いところと気になる部分
ロキサーニパワーシューターを1年以上使ってみて、ざっくり感じた「良いところ」と「気になる点」を整理しておこうと思います。
実際に使い倒してきた中でのリアルな印象なので、購入を検討している方の参考になれば幸いです。
【このパートでは以下のポイントを解説しています】
- ロキサーニ パワーシューター の良いところ
- ロキサーニ パワーシューター の気になる部分
ロキサーニ パワーシューター の良いところ
一言で言うなら、「コスパ良く欲しいものがだいたい入っている。」ですね。
実売価格で15000円以下で購入出来るリーズナブルな価格設定ですが、主にライトショアジギングに使うなら一切改造の必要性を感じません。
Amazonのレビューとか見ていると、色々言う方もいらっしゃいますけどね…。
少なくとも私は買ったそのままの状態で使っていました。(オーバーホールのタイミングでドラグにグリスを入れました)
スプール、巻取りスピード、パワーハンドル、ドラグクリック音、ライトショアジギングに欲しいものが最初から全部?揃っていますよ。
遠投向けのスプール(35㎜×ナロー)
スプール径35ミリと程よく遠投向けなサイズにも関わらず、スプール幅を欲張っていないお陰で、キャスト時のラインの放出にストレスが掛かりにくくなっています。
スプールからレベルワインドまでの距離が保たれているのも相まって、非常にスムーズなライン放出感があります。
🎥ロキサーニパワーシューターのファーストインプレッション的な動画になっています
程よいラインキャパシティ(PE2号200m)
先述したナロースプールにより、キッチリ巻けばPE2号がピッタリ200m収まるラインキャパシティもまた、程よいと感じるところですね。
ここを欲張ってPE3号200mとかのスプールにしてしまうと、その分トータルのスプール重量が増えて、しっかりスイングしないといけなくなりますからね。
程々スイングでも程々に飛んでくれる程よいラインキャパシティなんです。
実際にPE2号を200m巻いたときの詳細は、こちらの記事で紹介しています。
幅広いブレーキ調整が可能なIBブレーキ
このリールに搭載されているIBブレーキ(インフィニティブレーキ)は、マグネットブレーキと遠心ブレーキのハイブリッド構造のブレーキシステムです。
色々なルアーや状況、好みに合わせてブレーキ調整が出来るシステムになっています。
ブレーキに関しては「性能が〜」とかそういう問題ではなくて、各ブレーキの特性をよく理解して、使い分ける必要があります。
私ひっさんの場合、空気抵抗の少ないメタルジグしか投げないということもあり、遠心ブレーキは使わずにマグブレーキのみでの運用に落ち着きました。
ちなみに遠心ブレーキを使うと、思いっきり振り抜いても初速でバックラッシュすることが激減します。
不安な方は、最弱の白1個だけでもONにしておくと安心ですよ。
関連記事:ロキサーニ パワーシューター を使ってみた感想とブレーキセッティング
握りやすくガシガシ巻いてこれる95mm長パワーハンドル
これはもう説明不要な、見たまんまのハンドルになります。
見た目のゴツさとは裏腹に、95mm長という長さやノブの形状もちょうどよくて扱いやすいです。
特にショアジギングのように力強く巻く釣りでは、しっかり握れるこのタイプのハンドルはやっぱり安心感があります。
個人的には「最初からこのハンドルが付いているだけで価値あるな」と思えるくらい、バランスの良いハンドルなんです。
入れ食いのときとか、つい魚のヌメリが付いた手で握ってしまっても、何とかなっちゃうハンドル形状が気に入っているポイントですね。
🎥こういう状態になったら小さいハンドルではキツイですよね💦
ドラグクリック音が鳴るという幸せ
本当は一番上に持っていきたかった、個人的には最重要ポイントになります。
ドラグが鳴らないリールはリールとは認めない、というくらいマストな機能になりますが、これがこの価格で最初から付いているのはホント神です!
しかし、気をつけないといけないのは、ドラグ音を鳴らしたいからといって無闇やたらとドラグを弱めておくと、フッキングが決まらずにバラしが多発するという、どこかでYouTubeをやっている人みたいになります。
ドラグ音を味わいたいなら「掛けた後に鳴らす」くらいのつもりで設定しておく方が後悔しないで済みますよ。
🎥違うリールですがまさにこれです!
最大ライン巻取り88センチ
これもショアジギングに使うなら最高の武器になります。
ただいつでもハンドル1回転で88センチ巻けるわけではなく、ラインが減ればその分巻取り量が減ってくるのはご存知の通り。
スプールがナローな分、フルキャスト後のスプールの「痩せ」は多くなります。
そのため着水直後の巻き取り量が落ちてしまうのは仕方がないところではあります。
(どのリールでも多少は減ります)
ショアジギング以外の他の釣りに使う場合でも、これが仇と感じる場面はそうそうないかと思います。
タコ釣りのときは、ラインの量を減らすなどした方が良いと思いますけどね。
🎥タコ釣りで使っていた時の動画です、たまたまタコ釣りになったと言うだけの話です。
リーズナブルな価格
(2025年5月現在)流石に新品の流通は少なくなってきているようで、Amazonなどでは16,000〜18,000円前後の価格帯で販売されています。
※タイミングによってはプレ値になっていることもあるので、相場チェックは必須ですね。
とはいえ今の物価高を考えれば、それでもまだまだリーズナブルな部類。
中古も多く出回っているので、状態の良い個体をお得にゲットできればラッキーです。
相場チェックの方法は→:【それ最安値⁉】Amazonでお得に買い物をする2つの方法
カッコイイ
もうね、これに関しては完全に主観なんですけど……
黒×金の無難な配色とか――(最近のアブガルシアのカラーって、正直アレじゃないですか・・・ボソッ)
形に関してはシュッとしているところとか、ここ数年のアブガルシアのリールの中でもトップクラスにカッコいいと思っています。
釣りって、そういう“気持ちのアガる要素”も大事じゃないですか?
見た目で選ぶのも、立派な理由です(・∀・)
ロキサーニ パワーシューター の気になる部分
もちろん良い部分だけではなく、気になる部分もあるのは確か。
欠点とか弱点という程の事ではないのですが、気になる部分をあえて言うなら、程度の事ですが。
今のところ気になるのは下記のとおりとなります。
ガシャガシャ巻いた時のピニオン空転
ショアジギングやっている時、手前数十メートルからのピックアップ等で高速巻きした際にそれは多発するのですが、
「ガガッ」っていうあの音はやはり耐久性の観点からも若干気にはなりますね。
ピニオン空転に関しては、スプールが空転して巻けていない訳ではなくオーバーランしているだけですし、
釣りをする上では問題ないっちゃないのですが、やっぱり気分的に良くはありません。
メーカーの説明ではこれは正常とのことで、Black Max 4のレビュー記事内でも“仕様上の挙動”として紹介しています。
クラッチサムバーとドラグが安っぽい
見た目が安っぽいことに関しては、実際にこの価格帯ですからね。
どこかでコストを削らないといけないのは理解してます。仕方ないところではあります。
メカニカルブレーキにクリックが入っていない
メカニカルブレーキのクリックも別に無きゃ無いでそれ程デメリットではないんですけど。
遠心ブレーキが強すぎる
先述した通り、メタルジグ遠投では遠心は全てオフにして使っていたので、それほど問題には感じていません。
ただ、どうせ重たい遠心ブレーキユニットをわざわざ搭載しているのであれば、もう少し『弱め』のブレーキ調整幅が欲しかったですね。
ちなみに、内部のスプリングを強化するか、ブレーキシューを削ることで特性を調整することは可能です。
🎥ブレーキの話題の10分25秒付近に飛びます。
サイドカバーが脱落する危険がある

Revo ALC-IB7 と BEAST で2度もやらかしています
これが一番の問題かもしれませんね。
普通に使っていれば起こり得ない筈なんですが、アクシデントは突然にやってきます。
ロックレバーを閉め忘れたり、なにかの拍子でロックレバーが解除されてしまい、サイドカバーが脱落するということが実際に起っています。
これはこの世代のアブガルシアのベイトリールの殆どの機種で同じことが言えますが、対策もありますのでご安心ください。
これを分かった上で使えば、トラブルを未然に防ぐことが出来ますし、かんたんな対策をすることで気にすることなく釣りに集中できるはずです。
関連記事:【やらかした!】アブガルシア 第4世代リール使用時の注意点 【重要・明日は我が身w】
🎥対策方法の動画はこちら
ロキサーニパワーシューター インプレ|1年使ってわかった耐久性と実用感
ロキサーニパワーシューターを約1年使い込んでみましたが、ショアジギングという負荷の高い釣り方でも、大きなトラブルなく使い続けることができています。
ここでは、実際の使用環境やメンテナンス頻度、経年で気になった部分を交えながら、このリールの“タフさ”と“使い勝手の良さ”についてまとめてみました。
また、軽量かつコンパクトなボディのため、パックロッドとの相性も良く、モバイルショアジギングスタイルにも適している点にも触れておきます。
【このパートでは以下のポイントを解説しています】
- ロキサーニパワーシューターの耐久性(1年使用時点での印象)
- 水洗い&軽メンテでも問題なかった実例
- ガタが出やすい箇所とその対策
- パックロッドとの相性や使い勝手もチェック
ロキサーニ パワーシューター の耐久性はどうなのか!?
良い事ずくめのこのリール、大変気に入って使っているのですが、永く使っていきたいからこそ気になるのはその耐久性。
ショアジギングという使い方は、毎回スプールを限界まで回転上昇させるフルキャストを何十回も何百回も繰り返し、ガシガシ巻いては極たま~に大きい魚に引っ張られ、帰ってきたらリールを丸ごとジャバジャバ水洗い、というなかなかハードな使い方です。
実際、過去に1カ月の鹿児島滞在中、別のリールを1台ダメにした経験もあるので、特に心配にもなるのですが…。
約1年ちょっと使ってきた感想は、「まだまだ全然いけるな」というのが正直なところですね。
使用後は数回に一度、メインギアとその周辺にグリスアップ、半年〜1年に一度のオーバーホール。
その程度のメンテナンスでも問題なく使えていたと思います。
ちなみに、メインギアへのグリスアップだけなら、本体をバラさずサービスホールからアクセスできるのもいいですね。
若干、ハンドルノブのガタつきが気になるようになってきた感じもありますが、気になるような釣りには使っていないので、正直あまり問題ではありませんね。
そもそもこのノブにはボールベアリングが入っていないため、ガタが出てくるのは自然なこと。
気になる場合は、同サイズのベアリングに交換してあげれば快適に復活すると思います。
🎥2年使ったロキサーニパワーシューターの消耗具合を見る動画
程よいサイズ感はパックロッドショアジギングにもピッタリ
自重242gと重すぎず驚くほどコンパクトなそのボディは、疲れ知らずで投げ続けることができます。
タコ釣り用に買った、パックロッドHSPC-724Hとの組み合わせもベストマッチですね。
この組み合わせだけでライトショアジギングに出かけられるお手軽さは、ちょっとした旅先でもライトショアジギングで遊べるということ。
流石に7.4フィートのロッドですから、物足りなさを感じることもありますが、車でも電車でも移動しやすく、ちょっとした遠征にもピッタリなんですね。
実際、子どもをぐりんぱ(富士山2合目のゆうえんち)に連れて行った時には沼津で一泊、一人ホテルを抜け出して朝マズメだけ釣ってきた経緯もあります。
実際にこの組み合わせで釣りしてきたときの様子がこちら👇
というわけで、パックロッドHSPC-724H と ロキサーニ パワーシューターのショアジギングには、まだまだ可能性を感じてるんですよねぇ(・∀・)
ロキサーニパワーシューターのインプレまとめ|ショアジギングに最適な理由とは?
ここまで、ロキサーニパワーシューターを約1年使用してきて感じたリアルなインプレッションをお届けしてきましたが、あくまでこれは「ショアジギングに特化して使った場合の評価」です。
他の釣りでは別のリールを使い分けているのが実情であり、万能リールというわけではありません。
とはいえ、7gのジグヘッド+ワームくらいであれば快適にキャストできるポテンシャルがあるため、シーバスやライトショアジギング以外でも十分に活躍するシーンはあります。
ロキサーニパワーシューターは、ショアジギングにおいて必要なスペックが“最初から揃っている”稀有なモデル。
価格・性能・外観のバランスが絶妙で、今後この価格帯でこれだけ揃っているリールはもう出てこないかもしれませんね。
少しでも購入を検討している方の参考になれば幸いです(・∀・)
追記:その後3年酷使して、とうとうお別れの時がやってきました。(お別れしないで持っていますが)
とはいえ、各部ベアリングと必要に応じてメインギアとピニオンギアを交換すれば、まだまだ行けるんですけどね。
YouTuberという立場上、いつまでもこの機種を使い続けるより新しいリールに乗り換えていかないと…。