PEラインの普及で釣りが変わりました、特にソルトでは。
というのは大げさではない話ではないと思います。
理由は省きますが、私もほぼ9割位の釣りはPEラインを使っています。
もうPEラインのない釣りは考えられない程です。
バスしかやらない人はそうでもないかもしれませんけどね。
PEラインを使うに当たっては、殆どの場合リーダーが必要ですよね。
ここで悩むのがリーダーの太さではないでしょうか?
PEに対するリーダーの号数は、PEの号数×2.5倍以下にするとほぼ結束部で切れなくなります。
オルブライトノットはFGなんかと比べるとどうしても弱くなるので、これくらいが丁度いい。
PE0.8号ならリーダー2号、PE2号ならリーダー5号って感じで。
根ズレや歯のある魚対策は別問題。#FGノット嫌い pic.twitter.com/58XtHiE2Uo— へそ曲りベイト道のひっさん (@hmbait) March 17, 2020
これまで適当に肌感覚で号数を決めてきましたが、最近ちゃんと考えて使うようになりました。
その結果明らかにノットを組み直す頻度は減りましたので、ここでその号数の決め方を紹介したいと思います。
私はPEとリーダーの結束は簡単なノットしか使いませんので、リーダーの号数は
PEラインの号数 × 2.5倍(以下)
と決めています。
その理由なんかも解説していますので、是非最後までご覧ください。
↓フロロとナイロンの使い分けはこうしています、という話も参考にしてみてください↓
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PEラインとリーダーの結束方法によりこの先の話は変わります
PEラインとリーダーの結束方法の話
まず前提として、PEラインとリーダーは必ず結束しなくてはいけませんね。
FGノットに代表されるあれです。
これが嫌でPEラインに手を出せずにいる人も少なくなかったのではないでしょうか?
私もメンドクサイなぁと思って、PEラインデビューが遅れた一人ですw
ノットには電車結びのような簡単なものから、FGノットやPRノットというちょっと メンドクサイ 複雑なノットまで様々な方法がありますよね。
ラインは結ぶと『必ず』弱くなる
ここで問題になってくるのは、その結束強度です。
基本的にラインは結んだ部分は弱くなると考えて間違いないでしょう。
PEラインはもちろん、ナイロン、フロロも同様です。
ラインとラインもそうですし、ラインとルアーやスナップとの結束でも弱くなりますよね。
ノットによってはその結束強度を限りなく100%に近づけることは可能な様ですし、実際100%以上の結束強度を誇るノットも考案されているみたいではありますけど。
100%というのはそのラインが持っているそのままの強度ですね。
100%以上というのは、つまり引っ張って切れるのはノット以外のどこかということです。
じゃあそういう強いノットを使えばいいじゃんって思われる方も当然いらっしゃるかと思いますが、私はメンドクサイのでそういうノットは使いません。
もう一度言います。
メンドクサイです。
屋内でやってもメンドクサイのに、時には雨風の中、揺れる船の上で。
メンドクサイんです!
メンドクサくないと仰る方はもちろんそれに越した事はないので、是非強いノットを使ってください。
その場合はリーダーの太さはノット強度により太くすることも可能です。(しなくてもいいけど)
各ノットの強度は実際どれくらい?
ノットは結ぶ人のやり方によってはその強度が十分に出ない可能性もありますし、うまく結べたつもりでも微妙に失敗している可能性もあります。
ここではそういうバラツキは考慮しないこととし、一般的に言われている(測定された)数値を参考値として記します。
PRノット | 80~100% |
FGノット | 80% |
ノーネームノット | 70% |
オルブライトノット | 60% |
ユニノット(電車結び) | 50% |
それぞれのノットには巻き付け回数等の条件が変われば当然これとは異なる結果になりますので、あくまでも参考値です。
電車結びはもっと強いと思うんですけどね、こんなもんなんでしょうか。
他にもノットの強度測定を異常なまでに繰り返しているサイトがありますので、こっちも見てみてください。
もしかしたら自分に合うノットが見つかるかもしれません。
私は基本的に全ての釣りでオルブライトノット(改)を使っていますが、自分で測定した時の強度は大体65~70%程でしたのでまぁ大体当たってますね。
(メンドクサイので過去数回しか計っていません。動画を撮った時は何故か78%も出ていました)
リーダーはPEライン号数 の 4~5倍の号数 とか言われていますが・・・
一般的にリーダーはPEラインの4倍の号数が同じ強度と言われています。
PEラインが1号ならリーダーは4号、という風に。
当然ラインの銘柄によってこれはまちまちではありますが、標準的な値では大体そうなっているようです。
PEラインの4~5倍の号数を使うという説はここからきているのでしょうね。
もちろん上で紹介したように、結束強度が100%に近い場合はそれでいいと思います。
ナイロンとフロロカーボンについて
厳密にはナイロンとフロロとでは同じ太さでは強度が変わります。
単純な引張強度ではナイロンの方が強いです。
が、ここではそんな細かい話はどうでもいいです。
下にラインの号数に対する強度表を張っておきますので、参考にしてください。
国産のラインでは一般社団法人日本釣用品工業会により下の表の様に定められています。
【 ナイロン・フロロカーボンラインの太さ及び強度一覧表 】
号数 | ポンド(lb.) | 強度(kg) | 標準直径(mm) |
---|---|---|---|
0.8号 | 3lb | 1.4kg | 0.15mm |
1号 | 4lb | 1.8kg | 0.17mm |
1.5号 | 6lb | 2.7kg | 0.21mm |
2号 | 8lb | 3.6kg | 0.24mm |
2.5号 | 10lb | 4.5kg | 0.26mm |
3号 | 12lb | 5.4kg | 0.29mm |
3.5号 | 14lb | 6.3kg | 0.31mm |
4号 | 16lb | 7.2kg | 0.33mm |
5号 | 20lb | 9.1kg | 0.37mm |
6号 | 22lb | 10.0kg | 0.41mm |
7号 | 25lb | 11.3kg | 0.44mm |
8号 | 30lb | 13.6kg | 0.47mm |
10号 | 35lb | 15.9kg | 0.52mm |
12号 | 40lb | 18.1kg | 0.57mm |
14号 | 50lb | 22.7kg | 0.62mm |
16号 | 55lb | 24.9kg | 0.66mm |
18号 | 60lb | 27.2kg | 0.70mm |
20号 | 70lb | 31.8kg | 0.74mm |
ちなみに私は基本的に0.8~3号程度の細いリーダーの際はフロロ、4号以上の場合はナイロンを使う事が多いです。
細いナイロンは水を吸って柔らかくなりすぎる嫌いがあるのと、シチェーション的に比重の軽いPEを沈めたい場合が多いからですね。
一方、太いリーダーの際はメタルジグ等の釣りが多く、キャスト時のショック吸収という意味合いが多いのでナイロンを多用しています。
もちろん全ての場合でそうという訳ではありません。
太いフロロは針金みたいで嫌いというのもありますw
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PEラインの太さと強度
PEラインには上のナイロンフロロのような標準規格は定められていないようです。
製品により異なってきますが、大体 (号数×15~20) でlb数が算出できるようです。
(PEが細い場合×20、太くなってくると×15位になるようです)
- PE 0.4号なら 0.4×20 で 8lb
- PE 1.5号なら 1.5×15 で 22.5lb
ってな具合に。
1.5号で25lb・・・
う~ん、合ってるっちゃ合ってますが、それぞれ使うラインの数値を確認した方が間違いなさそうですね。
問題は切れる箇所、最弱ポイントをどこに設定するか
前置きが長くなりましたが、やっとここからが本題です。
ノットの最弱ポイントをどこに設定するかの話です。
ラインは必ず切れる
ラインはそれ自体が持つ強度を超えた時点で必ず切れます。
ポンド表記(lb)というのは、その負荷をかければ必ず切れるという表記です。
その負荷までは耐えるという表記ではありませんからね、ここ大事。
その範囲内で釣りを楽しむわけなんですが、問題はラインが切れる際にどこで切れるかということ。
大きな魚がかかった場合、これは出来れば切れて欲しくないですから上手にドラグとロッドワークで頑張ります。
根掛かりしてしまった場合、外せない場合は最終的には引っ張るしかありません。
運が良ければフックが伸びるか外れるか、運が悪ければ切れるでしょう。
キャスティングの際バックラッシュ等でラインがロックした場合、その衝撃でラインが切れる場合がありますね。(投げプッツン)
一番弱い場所で切れる、ということは
リールからルアーまで一直線に結ばれたラインはどこで切れるのでしょうか。
当然一番弱い場所ということになります。
それは
- PEライン(バックラッシュやエアノット等で傷んでいる部分はここでは考慮しない)
- PEラインとリーダーの結束部分
- リーダー (根ズレや傷はここでは考慮しない)
- リーダーとルアーの結束部分
このいずれかになります。
このうち一番避けたいのはPEラインが切れることですよね。
海にラインを残すという意味でも、リーダーを組みなおすという手間も、あるいはリールのPEの残量の意味でも。
次にノット部分、リーダーと続く訳です。
そう、つまりルアー(もしくはスナップ)結束部分で切れるのが一番理想的と言えそうですね。
最弱ポイントをルアーノット部分に設定しつつ、使っているラインシステムが最もパフォーマンスを発揮しつつ、メンドクサクないノットで組めるのが一番理想なんですが・・・。
簡単ノット と2.5倍リーダー が色んな意味で丁度いい
オルブライトノットの結束強度を60%と仮定した場合の実際
先述したように私はオルブライトノットを使っています。(少しアレンジしています)
実際にはPEラインの強度の65~70%程でノットを組めていますが、PEラインの状態やノット強度のバラツキを考慮しノット強度は60%と仮定します。
DUEL X4のPE0.8号を例にとってみる
DUEL X4のPE0.8号を例にとってみると、ラインの強度は14lbですのでノット部分の実際の強度は
14lb × 60% = 8.4lb
ということになります。
つまり8.4lb以下のリーダーだったらPEで切れないということになりますよね。
そしてもしここで8lbのリーダーを使ったとしますと、リーダーとルアーの結束部分の強度が一番弱くなります。
ノットにもよりますが、私は主にハングマンズノットを使っていますので結束強度90%と仮定して
8lb×90% = 7.2lb
ということになり、多分間違いなくここで切れてくれるかと思います。
逆に言えば、PE0.8号(14lb)を使っているとはいえ、計算上では約半分の7lbの強度しかないことになるんですね。
実際にはもうちょっとノットの強度があると思いますけどね。
そう考えると、う~ん・・・って感じもしないでもないですが、実際これまで全てこのノットで釣ってきていますし特に強度不足を感じた事もないのでまぁ大丈夫です。
PE2号の場合は?
PE2号の場合ですと、
30lb × 60% = 18lb
18lbというラインはないので5号20lbを使ったとします。ルアー結束部分は
20lb × 90% = 18lb
う~ん、ちょっと微妙な気もしますが・・・
4号16lbを使えば 16lb×90% = 14.4lb となり、かなりルアー結束部分が弱くなります。
なんか収まりが悪いので、リーダー結束強度65%として計算してみます。
30lb × 65% = 19.5lb となりますので、最弱ポイントは18lbのルアー結束部分ということで一応こじつけられますw
まぁあくまでも目安ではありますがオルブライトノットを使う場合のリーダーの太さは
PEの号数 × 2.5以下
で設定しておけば間違いないでしょうね。
根ズレと歯のある魚対策は
歯魚対策は
実はこれまでショアジギングで使うラインシステムは、サゴシの歯対策も考慮して結構太いリーダーを使っていました。
PE2号にリーダーナイロン8号、サゴシが沸いた時には14号50lbなんかも。
まぁPE2号以上を使っていればそうそうキャスト切れ(投げプッツン)も起きませんし特に問題は感じなかったんですが、それでも時としてラインが切れる事は起こりえます。
その際はほぼ間違いなくリーダー結束部分、もしくはリール内でバックラッシュして引っかかった箇所で切れていました。
やはりオルブライトノットを使っている以上、PE2号にはリーダー5号以下にしといた方が無難そうです。
リーダーが細ければガイドの抜けも良くなって一石二鳥かもしれませんしw
タチウオやサゴシの歯によるラインブレイクはほぼルアーから20センチ以内です。
(サゴシはたまにもっと上も食ってくることもありますが)
ですから、市販のワイヤーリーダーの様な感じで8号や10号のラインでこのような物を用意するようにしました。
これをリーダー本線側にも作ったチチワでチチワ同士を繋げて使います。
この先リーダーはせいぜい20~30センチですから、ガイドにも巻き込みませんしタチウオの時はこれで全く問題なかったです。
根ズレ対策は
正直これまで真剣に根ズレ対策しなくてはいけない釣り場って、殆ど釣りをしてこなかった気がします。
船でロックフィッシュやった時くらいですかね。
その時はPE結束がダルかったのでフロロ14lbの通しでやってました。
もっとガチな磯場などでは・・・相応のリーダーを使う必要があるでしょうから、そのリーダーに釣り合うだけのPEラインを使うか、結束強度の高いノットを使うしかないでしょうね。
結局根掛かりして高切れしてしまったら元も子もないですからね。
あまりにもリーダーがブチブチ切れるようなら、状況に応じてアジャストしていけば良いのではないでしょうか?
あくまでPEの2.5倍位に抑えておいた方が良いんでないかな、というのが今回の結論です。
2.5倍を基準に、色々前後を試してみてくださいね。