ライトタコ釣り用に購入した、アブガルシアの最安ベイトリール「ブラックマックス4」。
購入からしばらくの間、タコ釣りをはじめロックフィッシュや泳がせなど、さまざまな釣りで実際に使ってきましたので、その使用感や実釣インプレをまとめておきたいと思います。
先に結論を書いておくと、ブラックマックス4は非常に安価ながらも、バーサタイルに使えるコスパの良いベイトリールです。
私は他にもリールを複数所有していますが、その中からでも「このギア比やサイズ感がちょうどいい」と感じて、このリールを選ぶ場面は少なくありません。
安いからといって“2軍扱い”にするようなリールでは決してなく、はじめてのベイトリールとしても非常におすすめできるモデルだと思います。
購入を検討している方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
この記事を読むと分かること
- ブラックマックス4を実際にしばらく使ってみた感想を、良かった点・気になった点ふくめて正直にレビュー
- タコ釣り・ロックフィッシュ・泳がせなど、いろんな釣りで使ってみた実釣ベースの使用感を紹介
- 安い=2軍」じゃない。ギア比やサイズ感によってはちゃんと出番のあるリールです
- 初めてのベイトリールとしての“ちょうどよさ”や、カスタム・改造についても軽く触れています
▶ 開封時の印象や初期使用感については、こちらの記事で紹介しています。
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アブガルシア ブラックマックス4を開封レビュー|スペック・巻き心地をしっかりチェック!
アブの最安リール「ブラックマックス4」を実際に購入してレビューしました!見た目や構造のチェックはもちろん、巻き心地やプロマックスとの違い、私がこれを選んだ理由まで紹介しています。
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Contents
ブラックマックス4の使用感インプレ|実際のところどうだった?
実際にさまざまな釣りで使ってみたうえで、気になった点・良かった点をいくつかの観点から振り返ってみたいと思います。
キャスティング性能や巻き心地、ブレーキの効き方など、使い勝手に直結するポイントを中心に、インプレッションをまとめていきます。
【このパートでは以下のポイントを解説しています】
• 必要十分なキャスティング性能
• ブレーキ性能は?追加は必要?
• 巻き心地と用途
• スプールのガラガラ感
• 使って感じた「安さゆえの惜しい点」
• どんな人におすすめ?
必要十分なキャスティング性能
キャスティング性能については、いたって普通です。
普通というのは、私が持っている他のリールと比べても遜色のない飛び感があるという意味で、超ド遠投や超軽量リグを投げたいのでなければ、これで十分だと感じました。
非常にヌケの良い気持ちのいいキャストフィールで、もうこのリールの価格は考えなくてもいいと思えてくるほどです。
スプールは32ミリという小径クラスですが、重量が特別軽いというわけではないので、3g程度の軽量ルアーに対しては過度な期待はしない方がいいと思います(投げられないわけではありません)。
10g以上であれば、それなりにコントロール性の高いキャスティングが可能ですし、遠投性能も申し分ないです。
ブレーキ性能は?マグネット追加は必要?

ブラックマックス4にはマグネットを追加できるポケットが5つ残ってますが・・・
結論:これで十分です。
ブレーキは固定マグネットですから、強めに掛けてやれば初心者の方でも安心して投げることが出来る一方、どんどん緩めてやれば抜けるようなキャストフィールも味わうことが出来ます。
その場合は当然サミングが必須になりますけどね。
いずれにせよ後からマグネットを追加する必要はまったくありませんし、追加したからと言って性能が上がるわけでもありません。
余談ですが、マグネット強化すると性能が上がると勘違いされている方が多いように感じます。
たしかにマグネットを追加してブレーキ力を強化すれば、バックラッシュはしなくなりますが、その分飛距離は確実に落ちますw
ノーマルのままでも、必要十分過ぎるブレーキ力は確保されていますので、ご安心ください。
どうしても100円で買ってきたマグネットを追加すると幸せな気持ちになれるということであれば、どうぞ追加してください。
それはそれでアリだと思いますし、別に止めはしませんよw
巻き心地はどんな感じ?

ゴロタ浜でのロックフィッシュゲーム
他の機種と比べてしまうと、やや巻きが重たいといった巻き心地ではありますが、ゴリゴリとした違和感があるわけではないですし、実釣において気になることはありません。
普通〜に釣りに使っていて、巻き心地にストレスを感じることもなく、快適に釣りを楽しむことができました。
そもそもこのリールは、エリアトラウトやアジングのように、極めて繊細な巻きでアタリを取るような釣りに使うわけではありませんからね。
タコ釣りやロックフィッシュなど、繊細さを求めない釣りで使うぶんには、巻き心地が気になる場面はほとんどないかと思います。
スプールのガラガラ感、これって正常なの?
インプレ動画内でも触れていたと記憶していますが、ハンドルを素早く回したときなどに発生するスプールのオーバーランは、特に強く出る印象があります。
これは「スプールが空回りして巻けない」というわけではなく、あくまで瞬間的にオーバーランしているだけです。
私の推測にはなりますが、これはギアを保護するために、あえて力を逃がす設計になっているのではないかと考えています(昔どこかでそういう話を見たような…記憶が曖昧ですが)。
実際にメーカーでもこれは「アブガルシアのベイトリールの特性で、異常現象や故障ではありません。」と明記されており、気にしなくて大丈夫な現象という扱いのようです。
とはいえ、正直なところ気持ちのいい挙動ではありませんし、人によっては気になるかもしれません。
動きが気になる方は、インプレ動画の 11分40秒あたり をご覧いただくとイメージがつかみやすいと思います。
使って感じた「安さゆえの惜しい点」
ここまで読んでいただくとおわかりの通り、ブラックマックス4は価格を考えれば驚くほど優秀なリールだと思います。
とはいえ、やはり“安さゆえ”に惜しいと感じる部分がいくつかあるのも事実です。
たとえば、巻き心地に関してはまったく不満がないとはいえ、2万円クラスの機種と比べるとやはりやや重めなのは事実。繊細な釣りには向きませんので、そういう用途は別のリールに任せることになります。
またスプールのガラガラ感(オーバーラン、いわゆる空回り感)が気になる方もいるかもしれません(これは前述した通りアブガルシアの多くの機種で見受けられます)。
そしてボディはオール樹脂製なので剛性感は望めませんから、パワーファイトを繰り返すような使い方では、やや物足りなさを感じる可能性もあります。個人的には感じませんけどね。
ただ、やはり個人的にはドラグ音が鳴らないことが残念で仕方がありません。これは価格を考えたら仕方がないですけどね。
とはいえ、これらはいずれも「価格帯を考えれば納得できる範囲」に収まっています。
あえて言えば…という程度で、むしろこの価格でこれだけ使えるなら文句なし!と感じられる仕上がりではないでしょうか。
どんな人におすすめ?
私は他にもリールをいくつか持っていて、その中で用途に応じてブラックマックス4の出番を考えています。
ですので「これ1台で全部!」という使い方はしませんが、1台目のベイトリールを探している方や、1台で色々な釣りをしたいという方にはとてもおすすめできる万能リールだと思います。
実際、4〜5g程度のルアーから、ラインキャパさえ許せば50gや100gといった重めのリグまで対応できる余裕があります。もちろん餌釣りでも全然使えますし、本当に色々使えるリールだと思います。
価格もAmazonなどで6000円前後と、エントリーモデルとしては非常に手頃です。
私の個人的な考えになりますが、変なノーブランドの中華リールを買うより、確実にこちらを選んだほうが安心できると考えています。
ベアリング数やスペック表だけを見れば中華リールのほうが良く見えるかもしれませんが、あっち製は大体スペックを盛っているというか、意味のないスペック表記と考えて良いと思っています。
当たり外れのバラつきが多かったり、部品調達の面でも不安がありますし、使っていくにあたって色々問題が出てくるかと思います。
その点、アブガルシアであれば、万が一パーツ交換が必要になっても対応がスムーズです。釣具店で部品を取り寄せれば、だいたい1週間ほどで届くことが多いです。
さらに、ドラグクリック音を追加したり、上位機種のパーツに換装したり、ギア比を変えたりと、あとから純正部品を流用したカスタムで遊ぶこともできます。
私自身は改造していませんが、そういった楽しみ方をしたい方にも向いていると思います。
(※詳しい改造情報については、ここでは割愛させていただきますので、興味のある方はご自身で調べてみてくださいね)
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ブラックマックス4の実釣インプレ|どんな魚に使ったのか?
実際にタコ釣り・ロックフィッシュ・泳がせと、さまざまなターゲットでブラックマックス4を使ってみました。
正直、買った当初は「ライトタコ専用」くらいのつもりだったのですが、思った以上に普通に使えて驚きました。
【このパートでは以下のポイントを解説しています】
- タコ釣りでの使用とラインセッティングの相性
- ゴロタ浜でのロックフィッシュ(オオモンハタ・アカハタ・カサゴ)
- ショゴ(カンパチの幼魚)の泳がせ釣り
- ブラックマックス4実釣レビューのまとめ
タコ釣りでの使用感とラインセッティングの相性

ちょっとライトなタックルで釣るライトタコゲーム(勝手にそうよんでいる)
魚ではありませんが、それは置いておいて――。
比較的ライトなタックルで楽しむ「ライトタコゲーム」において、ブラックマックス4は色んな意味でちょうど良かったですね(そのために買ったわけなんですけど)。
XRFC-704Mとの組み合わせで、PE2号を100m巻いたセッティングがベストマッチとなりました。
ラインを控えめに巻いたことでスプールの有効径が小さくなり、実質的にローギア寄りに振ったラインセッティングと、6.4:1というギア比によって、短めのハンドルでも十分な巻き取りトルクが得られ、しっかりとタコを巻き上げることができました。
もちろん、もっとヘビーなタコ釣りにも対応できます。
その場合は、PE3〜4号を50〜80m程度巻けば十分ではないでしょうか。
リール本体の剛性感については正直それほど高くありませんが、だからといって釣り味に大きな影響があるわけではないと思います。
もしかすると、ギアの寿命には多少影響するかもしれませんが、価格を考えれば……全然OKではないでしょうか?
ゴロタ浜でのロックフィッシュ(オオモンハタ・アカハタ・カサゴ)
ブラックマックス4の本領発揮と言えそうなのが、このロックフィッシュでした。
ライトタコと同じタックル、XRFC-702Mというロッドとの組み合わせで、ラインはPE1.5号がベストマッチでしたね。
主に7〜14gのシンカーを使い、2〜3インチのバグアンツやグラスミノーMで釣ってきました。
ただ、ゴロタ浜のように岩が多いフィールドでこのロッドを使う場合、若干ティップが柔らかく、シンカーが岩に食い込んでしまうことが多々あります。
本当はもう少し硬めのロッドの方が、岩と岩の間に挟まりそうになったときに素早く弾けるので、根掛かりのリスクを減らせる気がします。
そんなときは、ひっさん考案の“フラットシンカー”を試してみてください。岩の間に入り込みにくく、根掛かりしにくい形状になっています。
👉 ※詳細記事は準備中です。公開されたらここにリンクを貼りますね!下のYoutube動画を参考にしてください。
🎣 このリールで実際にアカハタなどを釣ったときの様子を動画にしてあります。
🛠 また、根掛かり対策として紹介した「フラットシンカー」の作り方も動画で紹介しています。
ショゴ(カンパチの幼魚)の泳がせ釣り
こちらはロックフィッシュの合間に、たまたま泳がせ釣りをやって釣れた魚になります。
使用したのはもちろんブラックマックス4。正直ドラグ音が鳴らないのが少し寂しかったのはありますが、泳がせでも問題なく使えました。
泳がせでも問題なく使えるあたり、このリールの汎用性の高さが伝わるかと思います。
🎥 実際の様子はこちら:泳がせ釣りは8分頃からになります。
ブラックマックス4実釣レビューのまとめ
ブラックマックス4は、アブガルシアの中で最も安いエントリーモデルという位置づけではありますが、実際に使ってみると「価格のわりに…」どころか、普通に“使えるリール”として十分通用する性能を感じました。
もちろん、キャスト性能やブレーキ特性、実釣時の巻き心地など、細かく見ていけば上位機種と比べて差がある部分もあるかと思いますが、価格を考慮すればむしろ驚かされるレベルだと思います。(むしろ差がないとおかしいですよね、普通に考えて)
タコ釣りやロックフィッシュ、泳がせなど、幅広い釣りに使ってみましたが、1台でいろいろ楽しみたい人にとっては非常にコスパの高いリールです。
はじめてのベイトリールとしてこれを選んでおけば、“あ、ベイトってこんな感じか”っていう入口には最適なんじゃないでしょうか。
見た目の高級感や、ドラグ音、剛性感などにこだわるなら上位機種を検討するのもアリですが、「とりあえずベイトやってみたい」「1台で色々やってみたい」ならこれで十分だと思います。
少なくとも私は、これでしっかり釣って、ちゃんと楽しめましたよ。参考になれば幸いです。