今年の2月にここ埼玉県から嫁の実家のある鹿児島県までの往復約3300km、車中泊をしながら釣りをして動画配信するという旅をしてきました。
怪我した指を手術した1周間後、抜糸もせずに強行してしまったが為に、結局旅の途中で断念するという結果になってしまいましたが。。。
それでも行きの8日間と帰りの4日間の計12日間、車中泊をしながら釣りをしてその模様をYouTubeに公開していくという事を経験出来ましたので、そこで分かった事などをこれまでの経験も含めてここに記しておきたいと思います。
ちょっと変則的な内容にはなりますが、これから車中泊をしながら釣り旅をしたい方、Youtuberを目指している方等の参考になれば幸いです。
釣りと移動と動画編集の両立は極めて忙しい
まずはこれですね。
ホント車中泊の釣り旅動画を専門的に多く出されているYouTuberさんは尊敬します。
とにかく時間が足りないんです。
今回の場合行きに10日程しか日程が取れなかったということもあり、スケジュールがパッツパツだったということもあります。
あとは自分で勝手に予算制限を設け、ほぼ高速道路を使わなかったというのが一番大きい敗因ではあるんですけどね。
釣り場探しは出発前までに目星を付けておくべし
これも今回の敗因の一つ。
とにかく出発までに終わらせないといけない仕事が山積みだったのもあって、全くのリサーチ不足での出発となってしまいました。
行きゃあなんとかなるだろうと。
釣れそうな時間に釣れそうな釣り場に入って釣りをして、睡眠は夜にしっかり取りつつ移動して、道中に動画編集をして、時間の掛かるエンコードをしながらWi-Fiスポット(コンビニ)を探して動画を公開して、同時に次に行く釣り場を探すというのは、ちょっと無理があったようにも思います。
移動時間は高速を使えば半分以下に抑えられますが、それでも行ったことのない地域で釣り場を探すというのは本当に難しいんですね。
車中でもインターネットが使えるというのは本当に便利ですし武器にはなるのですが、釣れる釣り場なのか釣り禁止かどうかというのは実際に現地に行ってみないと分からなかったりするので。
釣れる場所の情報収集に関しては、それ自体が釣りのスキルとも言える程難しい事と感じていまして、私はとても苦手なことでもあります。。。
ネット環境は4G+コンビニでOK
ネット環境に関して言えば、自身のスマホのドコモの回線で基本的な情報収集はまかなえます。
他にタブレットに入れてある格安SIM(DTIの無制限プラン)の回線もありましたから、ライブ配信等はこの回線でまかないました。
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ただ、これらの回線は動画アップロードに耐えるだけの回線容量ではなかったため(無制限と言いつつ1日辺り1.4GBまでという制限があります)、時間的余裕がある場合は極力コンビニのフリーWi-Fiを使って動画をアップロードしていました。
コンビニのWi-Fiは店舗によってアップロードするスピードと安定性が大きく違ってくるので、より早くて安定した店舗を探すのがまた大変だったりもしますが、それもまたいい思い出ですね。
下道を走り続けた1日の平均的な移動距離は?
今回は埼玉から鹿児島までの往復3300kmという距離を、殆ど下道で走ってきました。
埼玉に帰ってきました。
鹿児島から1500kmオール下道で分かったこと。『道はだいたい繋がってる』
かなww( ̄ー ̄)b pic.twitter.com/l3Wu6jiFuc
— へそ曲りベイト道のひっさん (@hmbait) March 7, 2020
結論から先に書きますと、1日下道を運転に徹してひたすら走ると約400km程移動が出来ます。
走る地域であったりルートによってももちろん違いは出てくるにせよ、大凡の平均値ということでご了承ください。
人それぞれ運転のペースというのはあるにせよ、道路事情がそういったバラつきを強制的に均してくれますので、
飛ばすノンビリ走るはどうであれ、長時間走れば大体似かよった移動時間になるというのが私の持論であります。(極端な走り方は除く)
平均時速という考え方
下道でも高速でもそうなのですが、移動距離というのは平均時速という考え方をすると大体の到達時間を先読み出来ます。
平均時速というのは、平均して1時間あたりどれだけの距離を走れるかということです。
『オレは高速では〇〇〇キロ出すから、普段は結構飛ばす方だぜ』
とか考えている方も多いと思いますが、思っている以上に平均時速というのは出ていないものです。
下道での平均時速は30km/h
高速での平均時速は80km/h
経験上、長時間運転をすると大体この辺りの数字に落ち着いてくるように感じています。
渋滞の多い都心部は時間帯によっては15km/h以下まで落ち込む事がある反面、郊外ではバイパス等まるで高速道路の様な区間もあったりしますので50km/h以上になることもあります。
どういう区間が多いかや時間帯にもよっても違ってきますが、下道での移動は大体1時間辺り30km移動出来ると考えておけば間違いないでしょう。
仮に睡眠8時間と食事や休憩以外の14時間を運転に費やすと考えると、
平均時速30km/h×14時間=420km となり、
睡眠と小休憩以外ずっと走り続けた結果、約400km程移動出来るということが言えるということが分かるかと思います。
実際、鹿児島からの帰路はオール下道で4日掛けて帰ってきましたが、概ねこの数値で間違いありませんでしたね。
高速道路を使った場合とその走り方
因みに埼玉から鹿児島まで全て高速道路を使って走った場合、距離は少し減って約1400kmとなります。
カーナビの標準設定も高速道路は平均時速80キロで設定されている事が多いようですね。( VICS情報などにより補正は入る)
流石にこの距離になると途中で3時間程の仮眠と食事も入りますから、実際には22時間程掛かっています。
因みに私の高速道路の運転は、大型トラックとほぼ同じである90km/hでオートクルーズを設定してアクセルからは足を外し、ほぼそのままず〜っと走り続けます。
私は大型トラックより僅かに遅い位がストレスなく走り続けられますね。
前の車に追いつく事なくひたすら一定のペースで走れますし、スピード違反で取り締まりを受けるリスクもほぼありません。
なによりも安全です。
因みにこういう安全運転を『渋滞のもと』とかいう人がいますがそれは断じて違います。車間を詰めブレーキを多用し、ちょこまかとスピードを出し、車線変更を繰り返して知らず知らずに他車にブレーキを踏ませている自分こそ渋滞のもとを作っている事を知るべきと考えています。高速道路におけるブレーキランプこそ渋滞のもとですし事故のもとですからね。
休憩箇所は350km程走って鈴鹿を超えた亀山辺りで一回トイレ休憩、約半分の700km地点の岡山で給油と食事とトイレ、1050km地点の下関の壇ノ浦で仮眠といった感じで、途中3回の休憩を入れています。
一人で運転する場合とにかく止まらずに、トイレと給油だけに絞ってひたすら運転する方が疲れないし眠くもならないんです。
本当は最低でも2時間毎に休憩したほうが良いと言われていますけどね。
そういう走り方ですが、結果的にやはり平均時速80km/h程に落ち着いていました。
運転中眠たくなったら
因みに眠い時に効くのが、
- 仮眠
- モナカアイス
- ガリガリ噛じるタイプのチョコレート
眠い時には寝るのが一番ではありますが、不思議と運転中は激しく眠いくせに車を停めていざ仮眠を取ろうとすると急に目が覚めるということが非常に多いです。
仮眠しようにも出来ないんですね。
そういう時は、アイスを食べるのが手っ取り早く眠気を覚ます方法になります。
散々試してきましたが、エナジードリンクやBLACKBLACKガムでは眠気には全く効果はありません。(私の場合)
アイスは1日に4個までは許容して、眠くなったら躊躇なく食べる様にしています。
眠気覚ましのアイスには、高速道路のPAならほぼどこでも売っているチョコモナカジャンボが一押しでありますw
チョコに関しては、板チョコではなくでゲンコツのような塊をガリガリかじっていると驚くほど目が覚めます。
難点はカロリーが高すぎる事と、簡単には売っていない事ですかねw
電源が不可欠、ソーラーパネルとポータブル電源について
釣り動画をYouTubeに公開しながら旅を続けるという関係上、動画編集に使うPCの他、カメラやマイク等の撮影機材の充電を行う必要があります。
車のシガーソケットからでもある程度の電気を賄うことは可能ですが、バッテリー上がりのリスクがありますしずっとエンジンを掛けている訳にもいきません。
そもそもスマホ、タブレット、PC、カメラバッテリー10数個、マイク、照明、とこれら全ての充電は無理があります。
そこで今回はポータブルバッテリーとソーラーパネルでそれらを補うこととしました。
ソーラーパネルで発電してポータブルバッテリーに充電し、そこから各充電系統へ振り分けていく。
エンジンを止めてもバッテリー上がりの心配なく充電が可能です。
しかし、事前に運用テストはしていったのですが、現実はと言いますと・・・
ソーラーパネルは65w級を1枚、屋根の上に載せましたが・・・
ソーラーパネルは中古で使っていない65w級を6枚持っていましたので、そのうちの1枚を使うことにしました。
結果、今回の旅に限って言えばソーラーパネルは不要でしたけどね。
というのも1日の大半を車の運転に費やしていいた為、天候に左右されやすく日照時間に限りがあるソーラーパネルよりもシガーソケット経由の充電の方が効率が高かった為です。
和歌山で雨に降られて以降、ソーラーパネルは車内に仕舞ってしまいました。
(ソーラーパネルをタイダウンで縛っている関係で、雨の日は水が車内に滴れてくるんですね。過去にサーフボードで散々経験しています。)
今回の旅にはソーラーパネルは不要だったかも。
ひたすら移動が多い状況では、走行中のシガーソケットからの給電が安定して充電出来る。
拠点にとどまって釣りメインならいいかもね。 pic.twitter.com/eIKM8h7DqX— へそ曲りベイト道のひっさん (@hmbait) February 15, 2020
逆に一箇所に拠点を決めて数日移動しない場合等は、ソーラーパネルは必須の発電方法と言えそうです。
そういう場合は屋根にソーラーパネルを2枚載せて、より発電量を確保した方が良さそうだと感じました。
ソーラーパネルがフルパワーを発揮する時間は数時間と意外と短く、1枚だけだと正直ちょっと心もとないですね。
ポータブルバッテリーは緊急時等、車中泊以外でも活躍する
今回用意したポータブルバッテリーは容量が311Whというもの。
3万円程とそれほど高価でもなく、当時使っていたノートPCなら2〜3回のフル充電が可能な容量です。
ですから、今回の旅のスタイルでは容量が足りないということはほぼなかったと記憶しています。
和歌山まではソーラーパネルに頼っていたので、若干の充電不足感はありましたが。
今となってはシガーソケットに繋げたまま車に設置して使っていますが、自分のスマホやタブレット、嫁のスマホに子供のタブレット等、家族で移動する際も色々まとめて充電出来るので重宝しています。
車のエンジンを止めている時でも関係なく充電してくれるので、地味に役立つアイテムであります。
もちろん、停電や災害時にも心強いですし、常に車でフル充電にしておく安心感は代えがたいものがあります。
真夏のBBQの時は扇風機を屋外で回せますし、車中泊をしなくても1台持っておいてもいいのではないでしょうか。
寝る事に関してはほぼ問題なかった
車中泊といえば、車内で寝ることが最重要ポイントになるかと思います。
これまで散々車中泊をしてきましたが、快適に眠るポイントがいくつかあります。
- 夏以外の季節であること
- 寝場所はフラットにすること
- 普段使っている寝具が最強
- 窓にはカーテン等の目隠しを
- 車を停める場所に気を使う
暑い季節の車中泊は避けるべし
夏は暑くて無理だと思った方がいいです。
エンジン掛けっぱなしのエアコン付けっぱなしという方法ならば寝られるかもしれませんが、ひたすら迷惑ですのでやめてください。
逆に真冬の寒い季節は、抑えるポイントさえ抑えておけば真冬だろうと大雪だろうと、車内のペットボトルが凍るレベルまで冷え込んだとしても問題ありません。
寒ければ寒い程快適とさえ言えます。
フラットな寝床を作る事が熟睡には必要不可欠
フラットな寝床は熟睡には必要不可欠となります。
ちょっとしたシートの凸凹や、シートベルトのバックル等で身体は痛くなり疲れが取れません。
車種によってはシートがフルフラットになるかもしれませんが、1〜2日の旅でないのであれば出来る事なら板を一枚敷いちゃったほうが良いですね。
ホームセンターでコンパネ一枚1000円ちょっとで購入できますから、これを倒したシートの上に載せてしまうのです。
私はやりませんが思い切って後部座席を外してしまうというのも有りですね。
その場合は荷物の置き場所と床冷え対策が必要になってきます。
天井までの距離が取れるので寝床としては快適ですし、本格的に車を車中泊仕様にするのであればそういう方法もいいかと思います。
寝床の下に荷物スペースを作る様にベッドを工作していけば、床冷え対策にもなりますし一石二鳥かと思います。
普段使っている布団を持ち込むのが最強
わざわざキャンプ用の寝袋やマット等を用意する必要はないと考えています。
むしろ普段と違う寝具で寝ると最初は楽しいのですが、結局あまり身体が休まない事が多いと感じます。
家で使う様な普通の敷布団、掛け布団、毛布、枕。
普段使っているものをそのまま持ち込んで寝るとあら不思議、部屋で寝るのとなんら変わらない睡眠体験が出来ると思います。
真冬の寒い季節は、その上に更に広げた寝袋を掛けてやれば寒いということはないですし。
難点はかさばる事ですね。めちゃくちゃ邪魔になりますw
基本的に旅中は敷きっぱなしですので問題にはなりませんが。
あと、ドアの開閉で掛け布団を挟むと悲しい結果になりますので要注意w
(羽毛が飛び出続けて・・・)
窓にはカーテン等の目隠しを
これも必須です。
外から入ってくる光は想像以上に眩しいものですし、隣の車から丸見えなのは防犯上もよろしくはありません。
また、寒い季節はとにかくガラス窓からの冷気が半端ないので、何かしらで窓を覆う必要があります。
結露で布団がビショビショに濡れる事を防ぐ事も出来ます。
一泊だけなら、バスタオルでも何でもいいのでとにかくカーテンの代用を。
私は銀マットを窓の形に合わせてカットし、内側からハメ込むようにしていました。
カーテンよりも安上がりですししっかりガラス面を遮断できたので冷気を感じる事も少なかったのですが、作るのがちょっとメンドクサイです。
車を停める場所
意外と見落としがちなのが車を停める場所ですね。
駐車場所やトイレ等の関係で、高速のPAや道の駅が多くなるかと思いますが、その中でも車を停める場所選びが重要になってきます。
半分は運ですけどね。
- 眩しくない場所
- 地面が傾いていない場所
- うるさくない場所
とりあえずは、この3点に気をつけて寝場所を決めます。
道の駅等のパーキング施設は基本的に明るいので光が入ってこない向きに止める事になります。
カーテンが完璧ならその心配もないかもしれませんが、私の場合運転席と助手席はカーテン無しなので前から光が入らないよう配慮しています。
また、地面がちょっとでも傾いていると、メチャクチャ寝にくいので極力平たい場所を選びます。
どうしても傾いている場所しかない場合は、頭の位置が高くなる場所を選ぶといくらかマシになります。
あとは車中泊をすれば分かるのですが、周囲の音が結構うるさく感じるということです。
エンジンを止めて布団に入って初めて気がつくうるさい音が存在します。
道路からの走行音、雨や風の音、隣の車のエンジン音やズンドコ音。(これホント迷惑)
想像以上にうるさいのですが、半分は運ですかね。
雨や風は仕方がありませんし、早朝3時とか4時にトラックが入ってきてエンジンかけっぱなしとか本当に悲惨なんですよ。
これは避けようがありません。。。
トラックは殆どがエンジン掛けっぱなしで大変うるさく感じるので、大型トラックのエリアからは極力離れる事。
植木の隣など出来るだけ隣に車が止められない様な場所、キャンピングカーの隣などだと比較的平和に過ごせるとこが多いです。(キャンピングカーはエンジン止めている事が多いので)
車中泊の旅にはロマンがある
色々気苦労も多い車中泊ですが、釣りをするならホテルに泊まるよりよっぽど効率的ですし自由度も高いのが魅力です。
なによりも布団に入った時のワクワク感って、なかなかないですよねw
今回は自分の経験を元に書いてきましたので、これ以外にも色々必要な事は多いと思います。
また何か思い出したら追記していきますので、何か参考になることがあれば幸いです。