スコーピオンMDがやたらと疲れるリールというのは、始めて使った時からずっと思っている事ですが、それは何故かと改めて考えてみました。
しばらくリールそのものの自重からくる疲れだとばかり思っていたのですが、
単純にハンドルを回した時の『巻き心地がやたら重い』のも要因の一つかと思います。
誰でしょうね、
「スコーピオンMDはもはやアンタレスMDと言っても良い、その領域まで来た」
とか言っていた人は・・・。
スコーピオンMDの巻き心地は、ハッキリ言って重いし良くない!
正直に書きますと、これまで我慢して使っていました。
頑張って使っていました。
このリールだけをひたすら巻き続けていると、その巻心地の重さは「こんなもんか」と感じなくなってくるので、そこまで自分を持っていければそれで良いんです。
問題は複数のタックルを交互に使い分ける時なんですね。
他のリールに持ち替えた時、軽っ!快適っ!となります。
逆にこのリールを手にした時が最悪で、顕著に巻きがやたらと重く感じるのです。
まるでメカニカルブレーキを締め込んだ様な重さで、何度メカニカルを緩めた事でしょうか。
私が思ううに、これはギア比やスプールが重たい事に由来する『回転の重さ』ではなということです。
何かこう、機械的な抵抗感を感じる重さなのです。
それともスプール外周で107センチを稼いでいるがための重さなんでしょうか、ラインを巻いても巻かなくても重いのでそういう事じゃないと思うんですけどね。
どこがその重さの原因なのか、分解して調べてみたところ・・・
まずはメインギアとピニオンギアを外し、メインシャフト及びスプール軸をそれぞれ単体で回してみました。
結果としては想像はしていたのですが、メインシャフト及びスプール軸ともに、それぞれ単体では非常に軽やかな回転でしたね。
ピニオンギア抜きで仮組みまでしてハンドルを回してみましたが、そりゃもう空回りしている程(実際空回りなんですけど)クルックルです。
レベルワインドのどこかにボールベアリングが入っていないからとか、そういう次元の話ではないですよ。
やはり原因はギアの噛み合いにありそうだと考えられます。
素人ながら、ギア間のクリアランス(バックラッシというらしい)が狭すぎる様な印象なんですね。(ミクロンレベルでの話です)
流石にシマノのリールでそれは無いと思いたいところですが・・・
これは以前の仕事で扱っていた工作機械のギア比を変える際に、必ず行っていた調整で嫌というほど経験していることです。
ギアにはガタツキがなくスムーズに回る位置があって、歯車を外して交換したら必ずその調整をしていました。
それ程シビアにはやっていませんでしたけどね。
残念ながらベイトリールのギア間の距離は固定されている為、個人ではどうしようも出来ない事になります。
マイクロモジュールギアは噛み合う歯数が多いから
スコーピオンMDは、シマノ特有のマイクロモジュールギアが搭載されています。
通常の歯車より細かい歯が多く噛み合う事で、耐久性や巻き心地が向上するとどこかで読んだ記憶があります。
これは通常のギアより、ギア間の管理がよりシビアになるということですかね?
個人で出来る対策としてはグリスを選び、塗布する量を管理するくらいしかないと思います。
ギア間のクリアランスがシビアなマイクロモジュールギアなら、当然そこに入るグリスの影響は大きいはずです。
ギリギリまでガタを抑え込んだ設計であれば、下手に変なグリスを入れてしまうとそりゃ大きな損失抵抗となるのは当然でしょう。
実はこのリールを新品購入して真っ先にグリスが少ない印象を感じ、実際グリスがあまり塗られていなく(ように見えた)グリスを自身で塗布しました。
もしかしてそれが良くなかったのでしょうか?
使ったグリスはシマノ純正のDG01でしたが、もっと他の番手の方が良かったのでしょうか?
もしかしたらもっと柔らかめのグリスで抵抗感を軽減出来るのかもしれませんね、ただ海で使って毎回水洗いを繰り返す使い方でのグリス抜けが心配ではあります。
そういえば曖昧な記憶でしかないのですが、どこかでこんな書き込みを見かけたのをたった今思い出しました。
このリールのメインギアは冷間鍛造のトン数を上げてるため非常に硬いとのことで、ギアが馴染むのには時間が掛かるというメーカーの返答があったとかなんとか。
使っていればそのうち馴染むのか・・・?
買ったままのザラザラした感じのまま、使い続けた方が良かったのでしょうか?
もうかれこれ10回位は使ってきていて、そりゃもうガシガシ腕が筋肉痛になる程回してきた訳なんですが、それでもまだナラシが必要なんですかね?
だとしたら僕ちゃん頑張っちゃいますよ!w
それでも手放せないどころかまた使いたくなる不思議なリール
正直使っていて自重は重いし巻きも重いしひたすら疲れるし、もういいやって何度思った事だか・・・。
巻き心地だけで言ったら、レボビーストの方が断然滑らかですし軽やかです。
でもですね、家で夜な夜な触っているとあの質感(色々と重いだけ?)からかのか、不思議とまた使いたくなるから困ったものなのです。
やっぱりまた使ってみよ!って思えちゃう何か魅力があるんでしょうね。
それが何なのかは、私にはまだ分かりませんが・・・
一つ言えるのはここまでディスってきておいて何なんですが、私はこのリールが大好きですって事ですね。
個人的な希望としては、原因がギアだろうが他にあろうがどうでもいいので、リコールで対策部品と交換してもらえると嬉しいんですけどね。
流石にそれは無いでしょうけど。
ショートハンドルのモデルだともっと重たいんでしょうねきっと、それとも個体差なんですかね?
私以外にも重いと言っている人は複数いるみたいですよね。
結構売れてるみたいですが、どうなってるんだこりゃぁ・・・
ここまで書いてきて改めてハンドルを回してみましたが・・・やっぱり重いね!
PS. その後、グリスを減らして何度か使って水洗いをジャブジャブしてたら・・・なんか軽くなってきました!ってダイジョウブなのか?コレで